今回は、桶狭間の戦いで織田信長(おだのぶなが)に討たれてしまう今川義元(いまがわよしもと)を取り上げます。
いまがわ?しらない✋
今川義元は信長のライバルとして有名な武将なんだ。
目次
今川義元のプロフィール
名前:今川義元(いまがわよしもと)
生年月日: 1519年
生まれ: 駿河国(するがのくに:静岡県)
仕事:駿河(するが)・遠江(とおとうみ)の大名
今川義元の作られた悪役イメージ

今川義元は、古くから「軟弱」で「貴族趣味」といったネガティブなイメージで語られてきました。
日本で一番の人気を誇る織田信長の敵であったことから、ドラマや映画、歴史ゲームなどでも今川義元は貴族のようなスタイルで描かれてきたからです。
えなにこのビジュアルw
こういうイメージが義元の印象を悪くしてしまってるんだ。
そんな軟弱なイメージで語られる今川義元ですが、実はものすごく優れた武将だったことがわかっています。
今川義元は天下取りの有力候補だった

今川義元は、駿河(するが)や遠江(とおとうみ)と呼ばれた今の静岡県を納めていた武将でした。
義元の代でさらに三河(みかわ:愛知県)まで進出し、3カ国を支配することになったことで、「海道一の弓取り」といわれ恐れられていました。
各地で勇猛な武将たちがしのぎを削っていた戦国時代、今川義元は、東海道一の武将と呼ばれ、天下取りの有力候補のひとりだったのです。
そんなに強い武将だったんだ!
今川義元|信長をつくった武将

今川義元が今の静岡(当時の遠江・駿河)を支配していたことから、今の愛知(当時の尾張)を支配する織田家とは頻繁に戦う宿敵でした。

信長の父、織田信秀(おだのぶひで)の死後、今川義元は信秀の長男である織田信長と正面から戦うことになります。
若かった信長は、何度も攻め入ってくる隣国の今川義元と戦い、失敗を繰り返すことで次第に「打倒義元」に向けた特別組織を作り上げるまでになりました。
なるほど、信長は義元を倒すために成長したともいえるんだね。
戦の仕方や組織作りなど、信長が次々と革新的な手法を編み出せたのは、当時若いころから最大の敵である今川義元としのぎを削った経験からだといわれています。
今川義元は組織づくりのプロ

戦に強かった今川義元は組織改革のプロとして知られています。
巨大な組織を運営するなかで、義元は 「寄り親・寄り子制度」 で主従関係の整理に力をいれました。
戦国時代の兵士たちの大多数は各地から連れてこられた農民たちの寄せ集めでした。
派遣で連れてこられたバイトの集まりみたいなことか。
寄せ集められた農民たちは、組織の一員という意識が薄く、簡単に逃げ出したり裏切ったりと戦での一体感がありませんでした。
そこで今川義元は、各地の部下たちを「寄り親」(リーダー)とし、それに従える農民たちを「寄り子」(クルー)として組織の末端まで管理したのです。
小さな組織をたくさんつくることで、下っ端の兵の意識も変えようとしたんだ。
こういった義元の組織づくりが「一糸乱れぬ今川軍」を作り上げ、隣国が恐れる「鉄壁の守り」を成し遂げたのです。
今川義元は鉄砲をいち早く取り入れた武将

鉄砲といえば、織田信長が最初に使ったイメージが強いですが、実は今川義元のほうが先だったといわれています。
全国でもいち早く最新の武器を取り入れていた義元は、東海最大の武将として恐れられていました。
当時はまだ日本に伝わったばかりの鉄砲を、いち早く実践に導入した義元は誰よりも革新的な武将だったといえます。
へー!意外とヤリ手なんだ義元!
今川義元は「桶狭間の戦い」で敗れる

織田信長が勝利したことで有名な「桶狭間(おけはざま)の戦い」。
当初今川義元は織田信長より兵の数で圧倒的に勝っていたことから、今川軍が勝つことは誰の目にも明白でした。
その「おごり」「油断」が今川軍にあったことからスキを突かれて織田軍に敗れてしまうんです。
休憩しているところを攻められたことは有名な話だね。

桶狭間で今川義元を倒した信長は、勝ち取った義元の刀を大切に使い続けていたといわれています。
今川義元の刀は、「天下人の象徴」として信長の後も秀吉、家康と大切に受け継がれ、今では京都に保管されています。
みんな義元のことを尊敬してたんだね。
今川義元から学ぶ組織力

今川義元はその後の日本史に影響を与える組織改革を行いました。
農民の寄せ集めでもそれぞれが組織の一員という意識をもって勇敢に戦える制度を作り上げ、それを管理するシステムを作り上げた義元は、その後の信長、秀吉、家康にも大きな影響を与えることとなります。
自らの人徳で強いチームを作り上げる人もいますが、まずはチームが最大限の力を発揮できるようなシステムを作ることが大切。
「麒麟がくる」の義元にも注目

2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」の今川義元役には片岡愛之助さんが抜擢されました。
彼のキャラクターは果たしてどのように描かれるのでしょうか、目が離せませんね。
これまで放送された「麒麟がくる」は「NHKオンデマンド」と提携している動画配信サービス「U-NEXT」で全話配信されています。
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いかがでしたでしょうか?
偉人から学べることはまだまだたくさんあります。
ぜひ他の記事も参考にして明日から役立ててみてくださいね。
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プロフィール

asuka(30代)
twitter : asuka@麒麟を待つおんな
超ライトな歴史好き(歴史勉強中)
歴史は大人になってからの方が面白いと気付いた元日本史アレルギーのアラサーOL