勝海舟から学ぶ処世術|西郷・龍馬を動かした戦略的行動とは

江戸時代活躍し明治維新の影の立役者として知られる勝海舟(かつかいしゅう)。

今回はそんな勝海舟から戦略的な行動力を学びたいと思います。

かつかいしゅう?知らない人。

勝海舟は明治維新を影で支えたプロデューサーのような人なんだ。

勝海舟のプロフィール

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名前:勝海舟(かつかいしゅう)

生年月日: 1823年3月12日

生まれ: 東京都 本所(ほんじょ)

仕事:江戸幕府・明治政府の政治家

国のために大きな役割を果たしつつ、江戸と明治の2つの激動期を生き抜いた政治家。

江戸幕府を倒して近代的な日本をつくるための明治維新(めいじいしん)というと坂本龍馬(さかもとりょうま)や西郷隆盛(さいごうたかもり)、大久保利通(おおくぼとしみち)たちが注目を浴びがちですが、勝海舟がいなければこの革命はなかったといっていいほど日本の歴史上もっとも偉大な偉人のひとり、それが勝海舟なんです。

まずは勝海舟についてサクッとみてみよう。

勝海舟はココがすごい

外交についての意見書を何度も幕府に送り幕臣(役人)になった
日本の代表者として福沢諭吉とともにアメリカへ渡り民衆のための政治を学んだ
軍艦奉行として外国に負けない海軍をつくるため努力した
坂本龍馬を弟子として指導した
江戸幕府の軍事総裁(防衛大臣)になった
幕府を攻撃しようとする西郷隆盛(薩摩藩)と会談し江戸無血開城を成功させ150万人の命を救った

外国に学び日本の未来を考えた

勝海舟が乗った船「咸臨丸(かいりんまる)」

勝海舟はもともと江戸幕府に従える幕臣(ばくしん:政府に仕える公務員のようなもの)の家に生まれました。

若いころから借金をしてまで必死でオランダ語の辞書を手に入れ、独学で蘭学(らんがく:オランダの政治や経済そして軍事のことなど)を勉強した勉強熱心な青年でした。

外国のことを勉強していくうちに、海外にとても興味を持ち、次第に日本の在り方に疑問を持つようになりました。

当時の日本はペリーの黒船来航で混乱し、日本の中心である江戸幕府はもはや外交をどう進めるべきかわからなくなっていた頃。

勝海舟はそんな幕府を見かねて、何度も「意見書」を出し、「日本は外国と同じように強い海軍を持ち、外国と対等に渡り合える強い国になるべきだ」と訴えました。

勝海舟の意見書が幕府に届いたことで、彼の能力が認められ、勝海舟幕臣(政府に使える役人)となりアメリカにわたることになりました。

勝海舟って熱い男なんだ!かっこいい!

アメリカで”民衆のための”政治を学んだ

Person Showing Usa Flag

勝海舟は先進国の軍事力や、政治、経済の発展に衝撃を受けました。

アメリカでは国民の投票で国のリーダー(大統領)が選ばれていることも、身分や生まれで世襲されていくことが当然だった当時の日本人には目からうろこだったのです。

日本に帰国した勝海舟は幕府の政治を担う重役に渡米の感想を聞かれ、こう報告したと言われています。

アメリカでは、政府でも民間でも、およそ上に立つものは、皆その地位相応に利口でございます。
この点ばかりは全く我が国と反対のように思えます。

勝海舟は異国の地で自分の国のことを考えました。

わーこれは喧嘩うってるねぇ

今の日本は各藩の利権や徳川家の存続なんていう「私利私欲」ばかりを気にしている。そんな小さなことではなくもっと大きな「公(おおやけ)」の目線で日本を考えていかなければならないと決意したのです。

勝海舟こそ坂本龍馬を育てた師匠

ペリーの黒船来航をきっかけに、日本では外国に対する姿勢をめぐり考え方が真っ二つに分かれ、それが理由で日本の中での内紛がたえませんでした。

とくに西日本の各藩(外国なんて追い払え派)と江戸幕府(怖いから外国の言いなりになっとこう派)はとても仲が悪く、殺し合いのバトルが続いていました。

そんな中、坂本龍馬もまた外国に対して弱腰な幕府に対して物申すため、故郷(高知)を捨てて幕府の軍艦を指揮していた幕臣、勝海舟に会いに行きました。

外国の言いなりになる幕府も、黒船をやっつけないあなたの海軍も腰抜けじゃ!

今戦っても負けて植民地になるだけだ。今の日本には外国と対等に戦える強い海軍が必要だ。違うかい?

そうじゃが…

強い海軍を作るには金が要る。金をつくるには外国と貿易することが必要だ。一刻も早く開国して武器をたくさん手に入れねばいけない。

たしかに。

日本人同士でつまらん内紛なんかしてる場合じゃない。今こそ日本が一致団結して外国と貿易して稼がないといけない時なんだ。

勝海舟先生!ついていきます!

そんな勝海舟に感動した龍馬は彼の弟子として勝海舟の下で学ぶことを決めました。

江戸無血開城を成功させた

西郷隆盛と勝海舟

外国に対する国のスタイルで日本中が混乱していた頃、勝海舟は幕府の代表として長州藩(山口県)・薩摩藩(鹿児島県)・会津藩(福島県)のアンチ幕府勢力の人たちとの交渉役を任されていました。

当時の幕府は、日本に不利な条件でアメリカと条約を結んでしまったり、それに反対した勢力を暗殺するなど、酷い政治をしていたことから民衆からも嫌われ、時代は新しいリーダーを求めていました。

そんな時代も後押しして、西郷隆盛たち倒幕派(アンチ幕府)が江戸城を攻めようとしたとき、勝海舟は西郷隆盛と会談し、戦わずして城を明け渡すことを約束しました。

 

幕府軍は戦うことはできる。
ただ戦えば民衆が苦しみ、外国が攻めてきて日本は植民地になってしまう。

 

これにより勝海舟は自ら仕えた江戸幕府を終わらせ、自らの上司である徳川慶喜(よしのぶ)を江戸から静岡へ移し、江戸時代を終わらせたのでした。

この行動は恥知らずで腰抜けな「不忠者」としてバッシングを受けましたが、この時の勝海舟の決断がなければ、150万人が暮らす江戸は炎の海となり、民衆たちが血を流す結果になっていました。

勝海舟の決断で民衆は救われたのです。

つまり負けて戦にかつってことか。

この決断は当時の江戸幕府にとってものすごいことだったんだ。

勝海舟から学ぶ処世術

まさに日本の大きな転換点を支えた勝海舟。

どうやったら彼のように大きなことを情熱的に全うできるのか?

今回は勝海舟から学ぶ処世術をご紹介していきます。

自分に出来ることを最大限発揮した

勝海舟が必死に独学で蘭学を学び、オランダ語を話せるようになったことから、彼は外国のことを知ることができ、果ては幕府に能力を認められ幕臣として働くことができました。

そして日本を代表してアメリカへ渡り、誰よりも日本の未来を案じ、当時の日本にかけているものを正確に理解し、特別な立場から日本の政治に意見することができる存在になれました。

今の自分の環境に決して満足せずに、同僚や先輩・後輩、他部署やライバル企業にいたるまで、貪欲に学ぼうとする姿勢は結果的に、誰にも浮かばないアイデアや、誰も経験したことのないことを得ることができるため、組織にとって必要な特別な人材になれます。

使える!処世術
自分にしかできないことを見つけよう。 そしてその能力を今のチームや、会社、世の中のために発揮しよう。

理想のために現実を見る

ぼかし, ハンド, ルート

勝海舟は軍艦奉行として、外国に負けたくない!植民地なんかになるもんか!いつか対等に渡り合える強い日本を作るんだ!という高い理想を胸に、外国と仲良くする現実的な道を選びました。

まずは自分に足りないものを貪欲に学んでみよう。

その学びで得た意見があれば何度もなんども発信しよう。

すべては日本が外国に支配されないように強い海軍を持つという目的のために、海軍を養成する費用を捻出するために外国との貿易を選んだのです。

私たちは日常的にごく自然に目先の利益や勝敗にとらわれてしまいがちですが、勝海舟のように自分の思い描いた理想のためにいたってドライで冷静に行動することこそが、もっと大きなリターンを得られるということを学ばなくてはいけません。

使える!処世術
恥ずかしがらずに、理想を語ろう。 そのあとに必ずどうすれば実現できるかをセットで語ろう。

私(自分)よりも公を重視する

おとこ, ほほえむ, アダルト

勝海舟がアメリカで学んだ民衆のための政治はまさにこれといえるでしょう。

勝海舟は私利私欲で腐敗した幕府を批判し、民衆を意識した政治こそが大切だと言い続けました。

彼のこの精神があったからこそ、自分たちの勝利や、名誉や、プライドなんかよりも、日本の未来を優先できたからこそ、江戸無血開城は成功に終わったんだといえます。

使える!処世術
自分の私利私欲より、チームや組織、会社の繁栄を考えよう。

過去の大河で勝海舟をもっと知ろう

NHKオンデマンドより

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アニメで勝海舟をもっと知ろう

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プロフィール

asuka(30代)

twitter : asuka@麒麟を待つおんな

超ライトな歴史好き(歴史勉強中)

歴史は大人になってからの方が面白いと気付いた元日本史アレルギーのアラサーOL